2011年10月22日土曜日

NHKみんなのうた「エレファン」

NHKみんなのうた「エレファン」が、尋常じゃない鬱な内容です。NHKは公式サイトで、「マッチ売りの少女」や「フランダースの犬」と並べて解説していますが、残念ながら、それほど内容に深みがあるとも思えない。

わがままいっぱいの子象と、そのわがままを全て受け入れる母象が登場します。母象の結末は、子象の非現実的なわがままを拒否せず受け入れた結果、唐突に登場する「人間」に撃たれて死ぬことになってしまいます。

母象の死の原因を作ったのが子象であり、同時に子象の子育てに失敗した(甘やかせるだけが子育てではない)母象自身にも原因があるという、どちら側から見ても救いようのない話になっています。

私は、これを子どもたちに見せられないなぁと感じるのは、人はモノには原因と結果があると考えがちだということ。原因がなくても、偶然に結果は生じることもあるのに、無理矢理原因を探して当てはめてしまうこともあるのです。

子どもの側から見ると、「自分がわがままばかり言ったから、親は死んだ」ということになります。

でも、例えば震災で親を亡くした子どもたちに言いたい。世の中には偶然ということもあるのだと。決して、あなたのせいで、何かが起こったわけではないと。

NHKは、悲劇をとりあえず陳列すれば「あとは視聴者が何とかする」という安易な作り方をしているようですが、この時期にデリカシーがないと思えて仕方がありません。




私が子どもにお話しするとしたら、ひねりは無いですが夢オチにします。
エレファンはお母さんを待ちくたびれて、いつの間にか眠っていました。
お母さんが、にんげんに撃たれて死んでしまう。
涙を流して自分のわがままを後悔していると、お母さんの声がする。
お母さんは、月の代わりに「勇気の実」を取ってきてくれていた。
目を覚ましたエレファンは、お母さんに謝ると、お母さんは「どうかしたの?」と言って、エレファンに長〜いお鼻で優しくキスをしました。
おしまい。