2007年6月26日火曜日

牛ひき肉偽装事件

北海道のミートホープ社の牛ひき肉偽装事件が大問題になっていますが、私がさらに深刻だと思うのは、インタビューに答えている(解雇予定の)従業員の、「生活の保障をしてほしい」とか「食べていかなくてはいけない」とかいう声が多いことです。もちろん、マスコミがそういう発言ばかりをピックアップしている可能性も大きいですが。(「申し訳ない」という声もたくさんあるかも知れない)

“社長に逆らえない”という理由の是非はともかく、牛肉偽装に加担して何年も暮らしてきた従業員たちの追いつめられた状況は、何故か件(くだん)の社長自身と重なります。

「やりたくてやったわけではない・・・」

「安ければ買う消費者もいる・・・」

「味なんかわかりっこない・・・」

そういう声が聞こえてきそうです。

私たちは、中国の玩具や鍋、歯磨き粉、薬品などの杜撰な品質を厳しく非難していますが、果たして日本人にそれを言う資格があるのか、疑問に思ってきました。
もし「生活がかかっているからやむを得ない」という論理が通るのなら、中国人だって生活がある筈です。

こういう事件も含めて、社会保険庁のでたらめで発覚した日本人のモラルの低さは、この国が根元から腐っているのでは無いかという恐怖を同時に突きつけています。

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