2006年10月11日水曜日

第48話 チェ一族の崩壊

取り調べの場にチョン・ユンス医局長が現れ、一同は驚く。ユンスは、自分の身の安全のために匿ってもらったと話す。刺客がユンスを狙っていたと説明するミン・ジョンホ。オ・ギョモは、遺書が偽物だということがはっきりしたとチェ女官長を非難する。医女ヨリも女官長の指示で偽の遺書を提出したことを認める。しかしユンスは、硫黄アヒル事件の顛末はオ・ギョモとチェ女官長が共に仕掛けたと言う。それでもチェ女官長は、当日はアリバイがあると主張する。そこに証人としてホンイが呼ばれる。ホンイは、チェ女官長が当時宮中に戻っていたこと、アワビの甘露煮をヨンノの勧めで食べたことを証言する。さらに、前女官長のチミル尚宮が、当時のチェ尚宮からの手紙を携えて現れる。チェ女官長はそれでもシラを切るが、司憲府の長官はこの件を王に報告し、またチェ女官長の身柄を拘束すると言う。さらに、オ・ギョモは自宅に軟禁されることになった。

王殿で左賛成は、今回の件を自らに任せてほしいと願い出る。しかし、司憲府の長官は慎重な姿勢だ。王はしばらく考え、左賛成を審問官に指名する。オ・ギョモは義禁府に連行され、チェ・パンスルの屋敷に捜索が入る。逃げるパンスルと部下たち。しかし船に乗ろうとしたパンスルは、カン・ドックに捕まり、あえなく御用となる。
義禁府の取り調べで、オ・ギョモは自分は硫黄アヒル事件に関わっていないと申し立てる。しかし、左賛成は、成均館の学田での不正や、チェ・パンスルに宮中の取り引きを独占させ、賄賂を受け取っていた事実を指摘する。また、倭国との密貿易の罪も持ち出す。そこに、チェ女官長が逃亡したとの知らせが入る。左賛成は、ミン・ジョンホに捜索を命じる。
チェ女官長は氷庫に隠れている。皇太后殿のチミル尚宮を呼び出し、皇太后に取り次ぐように言う。チミル尚宮が皇太后に話をするが、皇太后は直ちに役所に通報するように命じる。氷庫に戻ったチミル尚宮は、チェ女官長に皇太后の命令を伝え、これから役所に行くと言って出て行ってしまう。チェ女官長は物置で通りかかった尚宮に取りなしを頼むが、尚宮は内侍府の役人に通報してしまう。チェ女官長はキムチ納屋に逃げ込む。ここで必死に考えるチェ女官長。チェ女官長が逃げ込んでいることを知ったミン尚宮は、それをチャングムに伝える。チャングムはキムチ納屋に入り、チェ女官長と対峙する。チャングムは、「その握り締めた拳を開いてあげたい。あなたの手は血と汗で汚れている」と言う。そして、自首するよう言い残してその場を去る。ミン尚宮は、チャングムに役所に通報するように言うが、チャングムは自首すると信じたいと言う。
チェ女官長はキムチ納屋を出る。そして、ミョンイの墓に辿り着く。チェ女官長はミョンイに語りかける。ミョンイだけには、自分の悪事を見てほしくなかった。自分はチェ一族に生まれてしまったため、その運命に逆らえなかった。そして、チェ一族を存続させるために自首すると。山を下りるチェ女官長は、木にリボンがかかっているのを見つける。幼少の頃を思い出すチェ女官長。チェ女官長はリボンを取ろうと身を乗り出すが、足を踏み外してしまう。木にぶら下がりながら、ミョンイ、ペギョン(後のハン尚宮)が受け止めてくれると言った昔を回想する。そして、とうとう力尽きてしまう。
チョンホはチャングムに、チェ女官長がトンイン山で死んでいるのが見つかったと言う。チャングムは、トンイン山は母ミョンイの墓があるところだと話す。一方、ミン尚宮は、チェ女官長が死んでしまったのは残念だと言う。それを聞いたヨンセンは、みんなを酷い目にあわせたのだから同情できないと言う。その剣幕に驚くミン尚宮とチャンイ。クミョンは牢で、チェ女官長の死を知り涙を流す。
義禁府で判決が申し渡される。オ・ギョモは黒山島に流刑、パク・プギョムは済州島に奴婢として追放。チェ・パンスルは鞭打ちの上、咸鏡道の鉱山で奴婢として働かせることになる。また、チョン・ユンスは医務官の資格を剥奪、ヨリも医女の資格を剥奪される。オ・ギョモとパク・プギョムは檻に入れられて移送される。しかし、チェ・パンスルは、連行される途中で死亡してしまう。
クミョンは、宮中を出ることになる。その日、サリョンにチャングムを呼びに行かせる。チャングムはクミョンに会う。クミョンは、伯母に燃やせと命じられたミョンイの手紙を燃やせなかったと言いながら、手紙をチャングムに渡す。ミン・ジョンホが、外でクミョンを待っている。そしてクミョンに「申し訳ない。それしか言う言葉が無い」と声をかける。クミョンは、「また生まれ変わっても、その言葉だけは聞きたくない」と言って、去って行く。
カン・ドックの家で、チャンドクとチョン・ウンベクがチャングムの復讐達成を祝っている。しかし、肝心のチャングムは帰っていない。
チャングムは王殿で、オ・ギョモの悪行を暴いた功績とあわせて褒美をもらう。また、チャングムは王に3つの願いを申し出る。それは、ハン尚宮の身分回復、母ミョンイの身分回復、そして、臨時の最高尚宮就任であった。
チャングムが最高尚宮として水刺間に入る。医女としてのチャングムを知る女官たちは驚く。テキパキと指示を出すチャングム。内医院では、チャングムが一時的に水刺間に行ったことが報告され、新しい体制について話される。王の担当がシン・イクピル、皇后と皇太后の担当がチョン・ウンベクと決まる。
王はチャングムの料理を美味しそうに食べる。最高尚宮の部屋に帰ったチャングムは、最高尚宮に伝わる秘伝の書にミョンイの思いを綴る。途中泣き崩れるチャングム。
チャングムが水刺間を見回っている。女官見習い(センガッシ)に声をかけるチャングム。その時、ハン尚宮の幻を見る。幻が消え、慌てて甘酢の瓶を埋めた場所に走る。それをそっと見守るチョンホ。その夜、チャングムはチョンホに、自分を攫って欲しいと願ったのは、自分の方だったと打ち明ける。
翌日、医女に戻ったチャングムは王に報告する。望みが叶ったと喜ぶチャングム。その時、王は昔を思い出す。王がまだ晋城大君だった頃、酒を配達に来て「自分を女官にしてほしい」と願い出た子どもはチャングムではなかったかと言うのだ。チャングムは嬉しそうに、「私です」と答える。
   ☆
とうとうチェ一族は滅んでしまいます。最強の敵であったチェ一族とオ・ギョモが居なくなって、これから平和が訪れる、わけでも無いんですね。もともとこのドラマは全50話のはずでしたから、当初は平和理に終わるのだったと思いますが、好評につき全70話にするという話があって、それは長過ぎると言うことで全54話に落ち着きました。
この回でヨンセンがチェ女官長を激しく非難することや、チャングムがチョンホに自分を攫ってほしかったという話をするなど、今後の伏線も用意されています。
   ☆
今週の名言
「あなたやペギョンがチェ一族に生まれていたとしたら、どういう運命をたどったのかしら」
義禁府から逃げ出したチェ女官長がミョンイの墓の前で言った台詞。視聴者が誰しも思う疑問であろう。人は運命や生まれた環境に逆らえないのか、チャングムのように自らの努力と才能で道を切り開けるのか。
次点
「燃やせと言われたけど燃やせなかった。それが私」
ミョンイの手紙をチェ女官長に燃やすように言われたが、燃やせなかったクミョン。その手紙をチャングムに渡す時に言った台詞。
「一族の一員としては迷いを捨てきれず
かと言って自分の意志を貫くことも出来ず
心から自分を信じることも出来ず
心から自戒することもなく
曇りのない才能を持つこともなく
曇りのない真心を持つこともなく
ひたむきな想いを寄せられることもなく
ひたむきに恋に生きることも出来ず・・・」
が続く。チャングムに心情を吐露する場面の台詞。クミョンとチェ一族の悲哀の深さを改めて感じさせる。ちなみに、どちらを「今週の名言」にするか、迷いました。

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