2008年5月26日月曜日

宇宙基本法〜軍事と科学の分離を

今日のニュースで、アメリカNASAの火星探査機フェニックスが、火星の北極地方への軟着陸に成功したと報じられました。火星に水が存在していることが分かっていて、かつて生命が存在していたかもしれない証拠を捜す第一歩です。

ところで、先日5月21日に、日本の国会では宇宙基本法が可決・成立しました。1969年の国会決議で、宇宙の利用は平和目的に限るとされていたものを、防衛目的にも利用できるよう拡張するものです。ここでは、宇宙の軍事(防衛)利用について、その是非を棚上げにしますが、今後偵察衛星や防御衛星(偵察衛星を破壊から守る)を開発するにしても、科学目的の開発とは分離して実施してほしいと思います。
科学目的の衛星は、宇宙や地球を調べて私たちの知見を広め、深めることに意義があります。得られた情報は広く人類の知識として、なるべくたくさんの人に知ってもらうべき性格のものです。
一方、軍事(防衛)目的となると、どうしてもその内容は機密・部外秘扱いにならざるを得ません。もし両者の開発や打ち上げ業務を、例えばJAXAが行うとすれば、科学目的の衛星も機密・部外秘の影響を受けないでしょうか。最先端の科学衛星の打ち上げや運用は、軍事(防衛)転用が容易で、「他国に知られたくない」と誰かが思えば、「じゃぁ非公開にしましょう」となりかねません。
税金の使い方の効率という意味では無駄かも知れませんが、組織も分離して、各々独立に開発を進めるべきと考えます。

NASA JPL
http://www.jpl.nasa.gov/missions/missiondetails.cfm?mission=Phoenix

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