2006年4月24日月曜日

第25話 母の敵(かたき)

チャングムは、母の親友がハン最高尚宮であることを知り、また、ハン最高尚宮は親友だったミョンイの娘がチャングムであったことを知る。チャングムの女官身見習いの頃の行動を思い出して、合点するハン最高尚宮。そして、二人は固く抱き合うのだった。ハン最高尚宮は、ミョンイとの思い出の場所をチャングムに案内して回る。また、ハン最高尚宮は、なぜミョンイが死ぬことになったのか、チャングムに尋ねる。チャングムがその経緯を説明すると、ハン最高尚宮は、ミョンイが無実の罪で追求され、罠にはめられたと言う。それを確かめるため、母の手紙を隠している東屋に向かう二人。しかし、チャングムが手紙を入れた箱を開けてみると、手紙が消え失せていた。
部屋に戻った二人は、ミョンイの日記(飲食抜記)をヨンノが持っていたことから、手紙もヨンノが盗んだのではないかと推測する。そしてハン最高尚宮は、ヨンノの後ろにいるのは、チェ尚宮しかないと言うのだった。

ハン最高尚宮は、ヨンノを蔵に呼び出し、ミョンイの日記のことを問いつめる。しかし、ヨンノはあくまでもシラを切る。「失敗だった」と後悔するハン最高尚宮。ヨンノがシラを切り通すつもりであれば事態を明らかにできないばかりか、かえってハン最高尚宮が事実を掴んだことをチェ尚宮側に知られてしまう結果になるからだ。ミョンイの手紙もチェ尚宮側に読まれてるはずということから、ハン最高尚宮はチャングムの身が危険だと言う。
クミョンが尚宮の食事の器に何かを入れようとした時、「ハン最高尚宮が呼んでいる」と言われる。最高尚宮の部屋に行くと、チェ尚宮とヨンノも呼ばれていた。ハン最高尚宮は、三人に太平館に行くよう命令する。「理由は?」と聞くチェ尚宮に「理由など無い」と素っ気ない。直ちに出立するように、と言うのだった。チェ尚宮は女官長に相談しに行こうとするが、ハン最高尚宮に止められる。この件は既に女官長には報告済みと言う。否応無しに宮殿から出される三人だった。
しかし、ハン最高尚宮は、当面チェ尚宮たちを追い出しても、チェ一族がこのまま引き下がるとは思えないと言う。そしてチャングムに、このことを相談できる人、すなわちミン・ジョンホに連絡するように言う。
チョンホは地方に派遣されたと聞いているチャングムは、所在が分からず宮中に来たカン・ドックに話をする。するとトックは居場所を知っていると言う。ハン最高尚宮にそのことを報告し、チョンホに会いに行く許可を得る。トックの家にやって来たチャングム。何と、チョンホはトックの家にいた。隠密に行動しているというのだ。
チャングムはその夜、今までのいきさつを説明する。憤慨するチョンホ。そして、「あなたの痛みを分かち合わせてほしい」と言う。一方、チョンホとチャングムの微妙な関係に気づいたナジュテクは、チャングムに女官であることを忘れないようにと言う。
同じ頃、トックは売り物の酒をくすねてチョンホと飲む。チョンホは、密偵に襲われた時治療してくれた人物のノリゲの持ち主がまだ見つからないと言う。トックは、自分が探すと申し出る。チョンホはノリゲをトックに預ける。
翌日、チョンホはチャングムに、チャングムの父親の消息を調査したが、記録が無かったと報告する。残念がるチャングム。チョンホはチャングムを励ますのだった。
ヨンセンとチャンイが太平館に食材を届けに来る。すっかり落ち込んでいるヨンノ。ヨンセンは、王が温泉に行くので水刺間の女官も同行すると言う。それを聞いて何か思いつくクミョン。クミョンがチェ尚宮にそのことを報告する。チェ尚宮も何か気づく。このことはチェ・パンスルにも報告され、ピルドゥが呼ばれる。ハン最高尚宮とチャングムの暗殺を狙うらしい。
ハン最高尚宮は、水刺間に帰ってきたチャングムに、王の温泉での療養の件を話す。そして、行き先はチャングムにとって嬉しい場所だと言う。
王と一行は、温泉に向かう。現地では、尚宮や女官たちが食材の調達と調理にいそしむ。チャングムはアヒルの調達を担当する。アヒル料理をことさら褒める王であった。その後、ハン最高尚宮はチャングムを連れて外出する。行き先はミョンイの生家だった。3年前までミョンイの父親、つまりチャングムの祖父が住んでいたと言う。そして、ミョンイの昔話や、祖父がミョンイやハン最高尚宮が米を送っても受け取らなかったという話をする。
その帰り、ハン最高尚宮とチャングムはピルドゥたちに襲われる。しかし、チョンホの部下が間に入り、助けてくれる。チャングムたちが襲われる危険があると、チョンホが護衛に差し向けていたのだ。ピルドゥは、内禁衛の妨害により襲撃が失敗したことを報告する。チェ尚宮は、内禁衛が動いていることを知り、危機感を募らせる。
ミン尚宮とヨンセンは、ハン最高尚宮たちが温泉に浸かりに行ったと勘違いし、夜中にこっそり温泉場に行く。お湯をお土産に持って行くヨンセン。ミン尚宮は苦労して片足だけお湯に浸かることができた。
王がもう一度アヒルの料理を食べたいと所望したため、療養の最後の日、ハン最高尚宮たちはアヒル料理を作る。しかし翌日、宮殿に帰った王が高熱を出して倒れたという知らせが届く。
   ☆
チェ尚宮役のキョン・ミリさんが唯一「ハン尚宮役がうらやましい」と言った、チェングムとハン最高尚宮のシーンの登場です。お互いの情報を交換することにより、チェ一族の悪行が明らかにされて行きます。先手を打ってチェ尚宮たちを追い出したものの、それで収まるはずも無く、逆襲が始まります。
   ☆
今週の名言
「私にはそういう生き方しかなかった」
チョンホがチャングムから経緯を聞いた後、チャングムに「強く生きてきたのですね」と言ったときのチャングムの答え。チャングムがそうなら、クミョンもそうなのか、という疑問が生じます。尚宮の料理の器に何かを入れようとしたクミョンも「なぜこんなことをしなければならないのか」と自問しています。
人は環境(運命)にどう対抗できるのか、これはこの物語の裏テーマだと思っています。

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