2010年7月6日火曜日

エジプト旅行 2010.6.26 見切り離陸

翌朝、成田空港の運用時間を理由に出発できなかったという話を信じて、早めに起きる。しかし、航空会社からは何の連絡もない。
ドーハで10時間のトランスファーの余裕があるので、朝一番で出発すれば、乗り継ぎ便に間に合うのに。

やっと、カタール航空の南ウィングJカウンターに12:00集合がかかったので行ってみると、「出発の時刻は未定」という。単に、1,000円のミール券を配っていただけ。

ミール券を配るのにパスポートをチェックするか?

カウンターでは何の情報も得られず、15:00にアナウンスがあるという話の一点張り。やむなく昼食をとり、15:00にもう一度Jカウンターに行ってみるが、係員は誰もいない。

カタール航空、にげた。

16:30まで誰も現れず、空港内インフォメーションの内線電話からカタール航空の担当者と話をする。依然として出発の見込みは立っておらず、私の場合ドバイ経由のとんでもなく時間のかかるルートが提示された。(成田→ドバイ→ドーハ→アレクサンドリア)
当然これでは会議に間に合わないので、ANA/エジプト航空のバンコク経由カイロ行きを使わせてくれるよう依頼する。折り返しの連絡をもらうため、携帯電話番号を知らせたが、結局電話は無かった。

同時に、エジプト行きを間に合わせるため、自前でANA/エジプト航空便を当日予約した。302,000円なり。カタール航空の振り替えができるのかどうか、まったく不明のまま、出発の時間が迫ってきたため、搭乗する決心をする。
ちなみに、当日予約のため正規料金。そのためかどうか、ANAラウンジが使えるという・・・。

ANA便は予定通り、何のトラブルもなく離陸した。これが普通なんだけど。

ところで、今日は部分月食が見られる日。昨日からばたばたしていたので、すっかり忘れていたが、飛行機の窓から月を見て、左側が欠けていることに気づく。食分はそれほど大きくないようだが、この月が半周してイースター島の皆既日食を起こすと思うと、感慨深い。

2010/6/27部分月食
航空機から見た部分月食。下の光は航空灯。

ちなみに、スペインで、セビーヤ(セビリア)からバレンシアに飛行機で飛んだとき、窓から見た雲の海にかかる月が幻想的で美しかったのを思い出すが、天文現象を飛行機から見たのは、今回が始めてである。

月食は終わった。いま、月に22度ハローが出ている。

ところで、カタール航空QR802便に乗り込んで、降ろされることになったとき、機長のアナウンスで「成田空港の運用時間(23時まで)を過ぎたため」と、まるで成田空港会社が原因であるかのような説明だった。これが事実とすれば、翌朝一番で飛べばよいものを、翌日16時30分になっても飛ぶ気配がない。これは、自社の責任を回避しようとする方便だったのではないかと疑わせる。
その後、「夜を徹して作業したが、交換した部品が不良だった」「ドバイから部品を取り寄せて取り付けた」という情報を得ました。
ということは、欠航せざるを得ないのはかなり早い段階で分かっていたわけです。

2010年7月5日月曜日

エジプト旅行 2010.6.25 ドーハの悲劇

今回は、エジプトのアレクサンドリアで開かれる国際会議に出席するため、成田→ドーハ(カタール)→アレクサンドリアという経路でカタール航空のフライトを予約した。
成田空港に到着したとき、予定のフライトの出発が「到着便遅れのため」という理由で1時間遅い時刻に設定されていた。出発ゲートに着いたら、今度は1時間30分遅れだという。
それでも、22時には飛行機に搭乗した。ところが、いつまでたっても出発しない。機長のアナウンスで、整備中だという。「重要な部品のコンピュータが壊れて、交換中」とのこと。

機内では、出発もしていないのに「お食事」が配られる。

さらに機長から、「部品の交換作業を進めているが、成田空港の運用時間を過ぎてしまったため、飛べないかもしれない」というアナウンスがあった。

結局、日付が変わる直前、飛行機から降ろされることになった。出国の取り消しをして(パスポートの出国のスタンプの上にVOIDというスタンプが押される)、カタール航空の用意したホテル(マロウドインターナショナルホテル)に1泊することに。すし詰めの車で“送迎”される・・・。

ちなみに、地上スタッフに聞いても、翌日のフライトの情報は何も持っていないようであった。当然、乗り継ぎ便とどう接続するのかも不明。携帯電話の番号をメモして渡した。

エジプト旅行

先週、会議出席のため、始めてエジプトに行きました。とんでもないことになったわけですが、その顛末を何回かに分けて、書いてみようと思います。

2010年6月14日月曜日

「はやぶさ」ライブ中継終了

昨日は慌ただしい1日でした。朝、宇宙研に行った時は、それでものんびりした雰囲気が無くもなかったのですが、午後になるとたくさんの見学者が集まり始め、パブリックビューイングの準備やら、中継設備の確認やら、作業が目白押しです。

中継は、予定通り18時から始めましたが、こちらの予想を遥かに上回るペースでアクセスが増えていきました。20時前には、こちらで用意した動画の配信数の上限をたたいたので、「こんなこともあろうかと」用意していたUstreamのページを公開する方針をJAXAの担当者に伝え、了解をもらって公開に踏み切りました。
この時のアクセス数の増え方が尋常でなかったのが印象的です。日本で、あるいは世界で、「はやぶさ」の帰還を見守ろうとする方が、こんなにも多いのか、そういう感想でした。

しかし逆に、それを受け入れるネットワークの体制を整えるのは容易ではありません。ご理解は頂いていると思うのですが、JAXAの予算は潤沢ではありません。その中から、いろんな工夫をして、できるだけの多くの人に見て頂けるように準備したつもりでしたが、完璧とは言えない状況になったことは、申し訳なかったと思います。

ただ、私たち中継スタッフの使命は、この映像やネットの評判を見たり聞いたりした子どもたちや若者の何人かが、「自分も、私もチャレンジしてみよう」と思って頂けるかにあると思います。
「はやぶさ」は、数々の世界初の快挙を成し遂げています。また、アポロ13号に匹敵するような、様々な困難を克服してきました。そんな、いろんな知恵や、工夫やノウハウを、次の世代に繋いでいかないと、「はやぶさ」がただの昔話になってしまいます。

日本が、科学技術の分野で世界をリードするような位置にいるためには、「はやぶさ」ってすごかったね、だけで終わらさず、自分たちの「はやぶさ」を作り出せるような社会でなければいけないと思うのです。

JAXA管制室の集合写真
運用を終えたJAXA管制室にて

2010年6月9日水曜日

「はやぶさ」のライブ中継

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ」の帰還に際し、JAXA管制室からのライブ中継を、株式会社メディア・アイ・コーポレーションでやることになりました。

■ライブ中継
日時:2010年6月13日(日)18:00〜24:00(予定)
形式:Windows Media
提供:無償

Hayabusa Live 2010 - Way Back to the Earth -
http://www.media-i.com/Hayabusa/

小惑星探査機「はやぶさ」の帰還中継の実施について
http://www.media-i.com/www/Info/PR20100609.html

2010年6月6日日曜日

はやぶさ帰還まで、あと1週間

小惑星探査機「はやぶさ」が、来週の日曜日にオーストラリアのウーメラ砂漠に着陸予定です。2003年の打ち上げ、2005年の小惑星「イトカワ」の探査に続いて、サンプルリターンのミッションの最終段階となるカプセルの着陸です。

会社でも、このミッションの模様をライブ中継しようと計画しています。本当は、もっといろいろな企画をしたかったのですが、今年はJPA(日本プラネタリウム協議会)と日程がバッティングして、リソースを割けませんでした。

私は、管制室の隣で静かに見守ろうと思います。

はやぶさ、地球へ! 帰還カウントダウン
http://hayabusa.jaxa.jp/

はやぶさ on twitter | 帰還カウントダウン
http://www.mic-paris.com/Hayabusa/twitter.html

2010年6月2日水曜日

HAYABUSA -Back To The Earth-

宇宙研(宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所)での打ち合わせ(「はやぶさ」帰還のライブ中継)の終了後、向かいにある相模原市立博物館で上映されている全天周映像「HAYABUSA -Back To The Earth-」を見ました。
時間的にぎりぎりでしたが、IPS(国際プラネタリウム協会)で「はやぶさ」の発表をする手前、番組を見ないわけにはいきません。

内容的には、結構省略されていたり、表現方法としてどうかな?と思う部分はありましたが、一般向けに分かりやすく見せるという意味では、許容の範囲でしょう。CGは見応えがありました。

この番組を見て「泣いた」という話がネットにたくさん出ていたので、「どういう脚本か」と思っていたのですが、どうなんでしょう。平日の昼間だったので、観客数は20名少々でしたが、上映終了後のチラミの印象では、女性の方々はみなさん涙を流していたように見えました。(隣の娘−知り合いでもなんでもない−は、番組中に泣いていました)

「はやぶさ」は探査機=機械なんですが、擬人化して受け入れられているんですね。

いよいよ、2週間後に帰ってきます。