2007年1月11日木曜日

教育用CentOS構築メモ

Windows置き換えを前提として、CentOSを教育用、特に小学校教育に用いるための環境構築に関して考察してみました。

(1) インストール
通常通りのインストール作業で良い。言語は「日本語」、キーボードも「日本語」を選択する。インストールの種類は「パーソナルデスクトップ」か「ワークステーション」を選択する。試験環境では、アプリケーションのコンパイルが必要だったので、「ワークステーション」を選択。
ハードディスクのパーティションは自動割り当てで良い。
(2) ログイン
ログインの方法がWindowsXPとは異なり、ユーザー名をキーボードから入力する必要がある。カスタマイズで、ユーザー一覧から選択する方式も設定可能だが、この場合はダブルクリックで選択することになる。パスワードはキーボードから入力する。
Windows2000のようにユーザー名を入力する方式も設定可能
なお、自動ログインも可能だが、セキュリティーの観点から好ましくない。
(3) ユーザーインターフェース
GNOME、KDEが選べる。GNOMEはMacOS X風、KDEはWindows風と言えなくもないが、どちらにしてもWindowsと同等というわけにはいかない。また、ウィンドウマネージャーをインストールしたり、テーマを導入すれば、ユーザーインターフェースはいかようにも変えられるが、逆にそのことが導入を難しくしている面もある。
Windows95あるいはWindowsXPそっくりの外観にすることも可能だが、安定性その他の面でお勧めできない。
(4) アプリケーション
・ブラウザー
当然Internet Explorerは無い。デフォルトでFirefoxとSeaMonkeyが使える。しかし、いずれも英語版。Firefoxの日本語版をダウンロードしてインストールする必要がある。試験環境では、別のディレクトリに保存し、オリジナルのFirefoxより優先してパスを通した。

なお、当然Windows Media Playerは無いので、代替のMPlayerを使用する。mplayerplug-inをインストールすれば、Windows Mediaの他、QuickTime、RealMediaもプラグイン再生可能。Adobe Flash、Adobe Acrobatも利用できる。
・メール
当然Outlook Expressは無い。標準でインストールされるのはEvolution。Outlookに似たインターフェースなので、戸惑いは少ないと思う。お好みで、Thunderbirdをインストールしても良い。

・オフィススイート
OpenOfficeがインストールされる。ワードプロセッサ、スプレッドシート(表計算)、プレゼンテーションのドキュメントが作成可能。Microsoft Officeを意識しているので、慣れれば使いこなせると思う。ただし、標準で搭載されている日本フォントは少ない。Kochi Gothic、Kochi Mincho、東風ゴシック、東風明朝の4種類。

・その他
KDEをインストールすることにより、天文シミュレーターKStarsの利用が可能。

(5) 日本語入力
もちろん、デフォルトで日本語入力は可能だが、辞書が悪いのか、変換効率は良いとは言えない。辞書を鍛える必要がある。
(6) 印刷
使用するプリンターに依存するが、エプソンのレーザープリンターとキヤノンのインクジェットプリンターは問題無く使用できた。
(7) セキュリティー更新
「CentOS Network警戒通知ツール」が使える。デフォルトの設定で問題ない。アップデートが公開されると画面に!マークが表示されるので、管理者権限で更新する。

(8) ウィルス対策
デフォルトでは何もインストールされない。無償で使用するならAvira AntiVir PersonalEdition ClassicかClamAV。ただし、前者は「個人使用に限って無料」なので、学校での使用はライセンス料の支払い義務が発生するかもしれない。両者とも日本語版は無い。設定も、学校の先生が行うレベルは超えていると思うので、専門家の助けがあった方が良い。
結論
ウィルス対策を除けば、適切なインストールマニュアルがあれば、PCの操作に慣れた学校の先生であれば問題無く導入が可能と思われる。ただし、トラブルシューティングが無いと、何かあったとき路頭に迷う可能性もある。
参考
xpde
http://www.xpde.com/index.php
WindowsXP風デスクトップ
qvwm
http://www.csg.is.titech.ac.jp/~kourai/qvwm/index-ja.html
Windows95風デスクトップ
インプットメソッドuim
http://uim.freedesktop.org/wiki/FrontPage
標準搭載の代替

2007年1月10日水曜日

ついにiPhone登場

2年前、アップル社製の携帯電話について書きましたが、ついに実現しました。iPhoneの登場です。iPod機能を内蔵し、ブラウザーなどのアプリもついてくる模様。まずはアメリカでの発売で、日本での発売は未定らしいですが、大いに期待したいと思います。
ついでに、アップルコンピュータ社も社名を変更し、アップル社になりました。

アップルの携帯電話
http://cgi36.plala.or.jp/super_yo/imgdiary300/diary/bn2005_02.html

Apple iPhone
http://www.apple.com/iphone/

2007年1月8日月曜日

屋根の下で暮らす権利

フランスでは、“屋根の下で暮らす権利”を法的に保障しようとする動きがあります。日本では考えられない発想です。日本は、ここ数年で弱肉強食の自由主義的思想(「新自由主義」かも)が席巻していますから、政府も「ホームレスになるのは本人の努力が足りないせい、チャンスをやるからがんばれ(再チャレ)」という政策です。日本はアメリカの思想をほとんど100%受け入れていますから、この考え方を誰も不思議に思わないと思いますが、それが“グローバル・スタンダード”だと思ったら大間違い(もちろん、世界にはアメリカと日本と、それ以外の国しかない、という考えの人は除く)。

日本人は、「自由」と「平等」についてもう一度見直してみるべきと思っています。

Le Monde
Les campements de SDF continuent d'essaimer, Villepin espère une solution "dans les prochaines heures"
http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3226,36-852806@51-837375,0.html

2007年1月6日土曜日

教育用LINUX

教育用LINUXを配付するという報道が昨年末にありました。具体的なパッケージは紹介されていませんでしたが、KNOPPIXのようです。配付するのも文部科学省ではなく、経済産業省とのこと。産業技術総合研究所がKNOPPIXの日本語化を行なっている経緯からだと思いますが、昔から(文部省と通産相の頃から)学校をターゲットとするITについてはしのぎを削っています。

私も、Windows 98やWindows Meの保守切れを迎えて、LINUXを活用できないかと考えていたので、その動きは歓迎すべきと思っています。ただ、KNOPPIXを配付してそれで終わりとはいかない筈です。教えるべき先生がLINUXを理解しているのか、教科書はあるのか・・・。
仕事では、サーバー用途で導入することが100%でしたが、デスクトップ用途でも検討してみようと思います。

もちろん、ですが、この記事もLINUX(CentOS)で書いています。



KNOPPIX Japanese Edition
http://unit.aist.go.jp/itri/knoppix/

CentOS
http://www.centos.org/

2007年1月5日金曜日

フランス語のサッカー用語



ほとんど自分用のメモですが・・・。













attaquant フォワード
milieu du terrain ミッドフィルダー
ailier gauche 左サイド
ailier droit 右サイド
défenseur ディフェンダー
gardien de but ゴールキーパー

hors-jeu オフサイド
huée (des huées) ブーイング
hymne national 国歌



2007年1月1日月曜日

NHK問題

NHKの番組「第57回紅白歌合戦」が批判を受けていますが、問題の本質が見失われているように思えてなりません。結論から言えば、NHKは国営放送にするべきなのです。

NHKは税金的性格を持つ受信料を集めていますが、国会で予算の承認を受けるものの、受信料収入はNHKの事業のみに使用されます。これは、特定財源と特殊法人との関係と同じで、運営がどうであれ、私たちが選挙で選んだ代表が直接NHKに口出しできない構造になっています。
これはもちろん、第4の権力としての言論機関が、政府権力から距離を置いて、批判的立場から3つの権力(司法・行政・立法)を牽制する役割を期待されているからで、それなりに意味を持っていました。しかし、実際は、与党の政治家からの影響力が大きいわけです。
つまり放送法の趣旨であるところの、受信料による番組制作によって、時の権力からの独立性を担保するという期待は事実上崩れているわけです。
それなら、今までのような水面下での影響力を及ぼすようなやり方を改めて、国会の場で堂々と議論の俎上に載せられるようにすべきです。
また、NHKの役割として、コマーシャリズムに左右されない放送コンテンツの制作が挙げられることもあります。例えば、伝統芸能や演歌など、視聴率が期待できない内容です。ただ、これは大変皮肉なことですが、「第57回紅白歌合戦」で批判を浴びたDJ OZMAはどう考えても多くの視聴者の支持を得られるコンテンツではないと私は思います。その意味では、NHKはNHKの本来の役割に沿って、DJ OZMAをお茶の間の視聴者に紹介したわけです。しかし、マイナーであれば何でもOKというはずも無く、NHKのあり方について直接関与もできない現状では、税金的性格を持つ受信料を取られるだけで制御不能なモンスターになってしまったと言えなくもありません。
日本は戦前と違って民主主義国家なのですから、選挙で選ばれた国民の代表がNHKの運営に関与するということに、大きな問題は無いと考えます。
その他の論点には以下のものがあります。
・放送法にいう「あまねく全国に放送する」NHKの役割は、民間放送、衛星放送、CS放送、ケーブルテレビ、インターネットの登場で意味を失った。
・視聴率の期待できないコンテンツは放送以外の手段で世の中に紹介できる。例えばインターネットなど。

謹賀新年

謹賀新年
あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いします。