今年も心に残るドラマがありました。特に、『Shrink -精神科医ヨワイ-』や『宙わたる教室』(いずれもNHK)は名作です。
あと、ためになるドラマというのもあって、『放課後カルテ』 (日本テレビ)は良かった。一つだけ欲を言えば、食物アレルギー(アナフィラキシーショック)をエピソードに加えて欲しかったです。
今年も心に残るドラマがありました。特に、『Shrink -精神科医ヨワイ-』や『宙わたる教室』(いずれもNHK)は名作です。
あと、ためになるドラマというのもあって、『放課後カルテ』 (日本テレビ)は良かった。一つだけ欲を言えば、食物アレルギー(アナフィラキシーショック)をエピソードに加えて欲しかったです。
宙わたる教室 第9話「恐竜少年の仮説」で、藤竹の過去が明かされました。石神教授の無茶苦茶な論理で理不尽に前途を断たれた若者、それを救うことができなかった悔しさ、海外の環境との大きな違い、そして今同じことを繰り返しているのではないかという疑念。
ここでは科学のアカデミー界の権威主義が批判されています。自然科学の前では、誰でも平等ではないのか?私も大学は理科系でしたが、とある教授の最初の頃の講義で、「理系の人は常に論理的な思考をすると思うかもしれないが、人に対してはそんなことはない。」と言われたのを鮮明に覚えています。実力や実績があっても、助教授(当時、現在の准教授に相当)や教授になれるわけではない・・・。当時は「そんなもんか」という感想でしたが、今になるとよく分かります。
ただ、ここで石神教授の背景を想像してみたいと思うのです。石神教授も同じく権威主義に固まった科学の界隈で、のしあがっていくしかなかったのではないかと。というのも、伊之瀬元教授や石神教授の推定年齢から考えると、石神教授が大学に入った頃は「女が大学で研究するのか?」という時代。コチコチの男社会で“戦う”ためには、男以上の実績を積み上げるしかなかった。その「実績」のためには、あえて“邪魔”な要素を排除せざるを得なかった。そうやって「石神ブランド」を確立してきたのでしょう。
そう考えると、この回の話は石神教授がモンスターになってしまったことを描くことで、ジェンダー差別を裏テーマにしているのではないかと思うのです。