2008年10月12日日曜日

東京よさこい

今日は、仕事の現場が大塚駅のそばでした。どこからともかく音楽が聞こえてきます。そういえば、池袋で東京よさこいが開催されていて、その音が流れてきていたのでした。
よさこいの音楽を遠くで聴く経験は初めてで、面白かったです。

2008年10月9日木曜日

自発的対称性の破れ

ある国際会議に出席したときのこと。ランチの時間、各国の人たちが思い思いに丸テーブルに座って、世間話をしていました。さて、食事が始まると、パンを手に取ります。私の左隣の人が、彼の右手のパンを手に取りました。それに倣って、時計回りに「右手パン」が伝播して行きます。

一方、私の右隣の人は、彼の左手のパンを手に取ります。こうして、私のパンは無くなってしまいました・・・。

マナーで言うと、私の右隣の人だけが正解で、自発的対称性の破れを起こした他の人は間違っていたわけですが、位相欠陥を起こされた私は大きな迷惑。右隣氏には2皿のパンがあったので、「私に下さいな」と一応丁寧にフランス語で言ったら、「パンは左手のを取るのがマナーだ!」と言われました。
そりゃそうなんだけど・・・。

ノーベル物理学賞で思い出した、つまらない話です。

ノーベル賞(化学)

連日でしたが、ノーベル化学賞の一人に、日本人の下村脩さんが選ばれました。快挙と言って良いでしょう。ただ、ノーベル財団の紹介では、他の二人も含めてUSAと記載されています。それに、ノーベル物理学賞を受賞した3人もそうですが、研究を発表したのは随分昔の話です。昨日の記事でも書きましたが、日本の基礎研究は大丈夫でしょうか?

ある新聞の記事に、「理論物理学は紙と鉛筆と、頭脳さえあればできる」みたいなことが書かれていました。文字通りそうなのかも知れませんが、まるでフリーターやワーキングプアの人でも研究できるみたいな印象を受けます。
残念ながら、研究者と言えども霞を食べて生きていくことはできません。それなりの職場と、研究環境が必要です。しかし今の日本では、研究費が取り易い、手軽に成果が出易い(逆に言うと画期的でもない平凡な)研究が大勢になっていないでしょうか?

昔の、ある意味気骨のある研究者がいま評価されているのに浮かれている場合ではなくて、今後の日本の学問に対する取り組みが促されているような気がしてなりません。

ちなみに、ですが、私が取り組んでいる天文学は現世利益とは全く何の関係もありません。宇宙の仕組みが分かっても、金融危機は解決しないし、食の安全も、年金の安心も手に入りません。

2008年10月8日水曜日

ノーベル賞(物理学)

今年のノーベル物理学賞に3名の日本人が選ばれました。南部陽一郎氏(自発的対称性の破れ理論)、小林誠氏、益川敏英氏(対称性の破れによる3世代のクォークの予言)です。この事は素直に喜ばしいのですが、今後の日本を考える上で心配な点も透けて見えてきます。

一つは、日本では「日本人が3名受賞」と報道されていますが、国籍という意味では、1名のアメリカ人と2名の日本人が正確です。南部氏は日本生まれですが、1970年にアメリカに帰化しています。ノーベル財団の発表でも、南部氏の受賞国はUSAと紹介されています。

もう一つは、これらの研究論文が発表されたのが約30年前だということ。古い話でも、ノーベル賞の価値に変わりは無いのですが・・・。

これらのことから、日本が置かれた厳しさ、特に自然科学の基礎的な分野での問題が見えてきます。日本は財政的な厳しさが長期に渡って続いており、また、大学や研究機関の研究職の人たちは「成果の見える」研究を求められるようになっています。この事から、現世利益に直接つながらないような研究は敬遠されがちです。その結果、日本の優秀な頭脳がアメリカに流出していないでしょうか。この現象は以前から指摘されていますが、それが加速しているような懸念を感じます。

また、この30年前の研究成果の受賞は、30年後の受賞を保証しません。小林・益川両氏が論文を書いたのは20代・30代の時でした。今の日本で、若い研究者が画期的な論文を書いているのか、書く環境にあるのか、疑問です。今回受賞した物理学のテーマは、当時は傍流であったという事実にも気をつける必要があります。30年後も日本の研究者がノーベル賞を取れるような国であるためには、現世利益につながらない、場合によっては突拍子も無い研究に予算を付ける覚悟が必要です。

そして、日本は、そういう科学技術の基礎研究に投資をするのか、それとも割り切って現世利益を求めるのか、国家像が問われているのです。

3億円のオーバーヘッドプロジェクター

アメリカの大統領選挙で、民主党オバマ氏と共和党マケイン氏による2回目のテレビ討論会が開かれました。その中のマケイン氏の発言が興味深かったです。

「オバマ氏は地元のシカゴのプラネタリウムに、3億円もするオーバーヘッドプロジェクターを入れた」

最近リニューアルしたシカゴのアドラープラネタリウムに納入されたDigistar 3のことを言っているのだと思いますが、なかなかうまい表現です。
もちろん、Digistar 3は単なるオーバーヘッドプロジェクターではなく、コンピューターグラフィックスを使ってプラネタリウムドームに投影する高度なシステムなのですが、アメリカでもいわゆる“箱モノ”批判をするんだなぁ、と思いました。

仕事柄、本題の討論よりもこっちが気になった私です。


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2008年10月5日日曜日

SanDiskのコンパクトフラッシュ交換

EOS 40Dに入れて使っていたSanDiskのコンパクトフラッシュメモリ4GBですが、書き込み時に時々エラーが発生するという件で、カメラ本体は“無罪”らしいので、「じゃぁメモリの方だろう」と交換を依頼しました。

その交換品が届きました。最近の傾向ですけど、不良があったか無かったかを調査するでもなく、即交換なんですね。調査する工数より交換した方が遥かに安いということなんでしょうけど・・・。

2008年10月4日土曜日

年金特別便が送られてきました

膨大な税金の無駄遣いとしか思えない「年金特別便」が社会保険庁から送られてきました。私は、一足先にWWWページ経由で年金記録の確認をしていて、記録漏れが無いことは確認済みでした。
ただ、いま問題になっている厚生年金の標準月額報酬の改ざんについては、今回の「年金特別便」の書式では知ることができません。これも、WWWページでは知ることができるので、私の場合は問題無いのですが、普通の方々にとってどうなのかと思います。それで、再度新たな書式で送り直すとかやれば、さらに税金の無駄遣い。

この問題は結局、今後この種の問題を解決するために税金をいくら投入する必要があるか見積もって、保険方式を維持するのか、社会保険庁を潰して税金方式(公的社会保障+民間保険)に移行するのかの選択をするべきと考えます。
今のように、ずるずると税金を投入していって、問題が解決しないまま制度を中途半端に手直しするのでは、最悪の結果という感じがします。

ついでに言えば、この問題の処理を厚生労働省と社会保険庁がやっていること自体が間違い。内閣官房に年金問題調査特別チームを作って、総理大臣直属で問題解決を図るべきです。問題を起こした役所に問題の解決を任せるなんて、常識であり得ません。