2008年10月9日木曜日

ノーベル賞(化学)

連日でしたが、ノーベル化学賞の一人に、日本人の下村脩さんが選ばれました。快挙と言って良いでしょう。ただ、ノーベル財団の紹介では、他の二人も含めてUSAと記載されています。それに、ノーベル物理学賞を受賞した3人もそうですが、研究を発表したのは随分昔の話です。昨日の記事でも書きましたが、日本の基礎研究は大丈夫でしょうか?

ある新聞の記事に、「理論物理学は紙と鉛筆と、頭脳さえあればできる」みたいなことが書かれていました。文字通りそうなのかも知れませんが、まるでフリーターやワーキングプアの人でも研究できるみたいな印象を受けます。
残念ながら、研究者と言えども霞を食べて生きていくことはできません。それなりの職場と、研究環境が必要です。しかし今の日本では、研究費が取り易い、手軽に成果が出易い(逆に言うと画期的でもない平凡な)研究が大勢になっていないでしょうか?

昔の、ある意味気骨のある研究者がいま評価されているのに浮かれている場合ではなくて、今後の日本の学問に対する取り組みが促されているような気がしてなりません。

ちなみに、ですが、私が取り組んでいる天文学は現世利益とは全く何の関係もありません。宇宙の仕組みが分かっても、金融危機は解決しないし、食の安全も、年金の安心も手に入りません。

0 件のコメント:

コメントを投稿